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事例3 現場作業中の事故について加害者の雇用主が加入する保険会社との交渉により示談が成立した事例

  1. 労働災害

依頼主<20代>

事件の概要

本件事故は、一人親方として建設業を営んでいたCさんが、他の会社Aの従業員と同じ現場で作業をしていたときに、その従業員の過失により後遺症(12級)が残る重傷を負ったという事案です。
Cさんは事故が起こって以降、A社の加入する保険会社から治療費と休業損害の支払いを受けていましたが、事故から約1年程度が経過したところで支払いを打ち切られました。Cさんは、まだ通院を続けたいと考えており、また、働ける状態でもないことから引き続き休業損害の支払いを受ける必要があると考えていたことから、当事務所に相談に来ました。

当事務所の活動

相談に来られた時点で、まだ治療が必要であり仕事をできる状態でもないと思われたことから、当事務所の方針として、引き続き通院を継続し、通院を中止した後で加害者側の保険会社と損害賠償額について交渉を行うことにしました。

まずは加害者側の保険会社に引き続き治療費と休業損害を支払うよう求めましたが、支払いを打ち切る意思は固かったことから、一旦はCさんの自己負担で通院を継続し、通院が終了してから立て替えた分も併せて請求することとしました。

その後、保険会社の支払いが打ち切られてから3か月程度通院を継続し、後遺障害等級12級が認定されましたので、実際に通院した期間を前提に後遺障害等級12級として計算した請求を行いました。

解決と成果

当初の段階では、保険会社は支払いを打ち切った段階までの期間しか通院の必要性を認めませんでしたが、医師と面談し面談調書を提出するなどした結果、Cさんが通院した全期間について通院の必要性が認められました。また、交渉の結果、休業損害の基礎日額は、確定申告書に記載された所得金額よりも大きな金額をもとにして算定されました。

弁護士の所感

本件では、保険会社からの支払いが打ち切られたときに自分の判断で通院を中止せず、すぐに弁護士に相談に来ていただいたことから、通院を継続してその分の治療費や休業損害等を保険会社に請求するという方針を立てることができました。一旦通院を中止してしまうと、そこから一定期間を経過した後の再通院について相手方に支払いを請求できることはまずありません。早い段階で専門家に相談することの重要性を改めて認識した事案でした。

文責

弁護士 鶴崎 陽三