1. 従業員の秘密保持義務とは
会社は、様々な営業情報や技術情報などを用いて、営業活動を行います。これらの情報を利用することで、他社との違いを出し、その会社が業界内での競争を勝ち抜ことを目指しています。
これらの情報を保護することは、会社の競争力を強化します。しかし、ひとたび情報の漏えいが起こると、開発の時期を逸することによる損失の可能性や、顧客に対して会社への信頼を低下させるなど、事後的に回復困難な損害を発生させるおそれがあります。
このような損害を防ぐために、会社と労働者との秘密保持契約が必要となります。今回は、秘密保持契約について、雇用関係が継続中である場合と退職後の場合に分けて検討していきます。
さらに、秘密保持契約と関連するものとして、不正競争防止法もご説明します。