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事例27(投資用マンション事業で失敗した借金等について、債権額の80%を免除・支払期間を5年とする内容の小規模個人再生を実現した事例)

  1. 個人再生

依頼主Aさん(40代男性)、職業 パート、借入先 銀行・信販会社・消費者金融、債務総額 約1350万円(住宅ローン除く)

1.ご相談に至る経緯

福岡県久留米市在住のAさんは、会社員として勤務していた際に投資用マンションの購入を勧められて合計3戸の購入を行い、その際に銀行から借入れを行いました。
しかしながら、その後、Aさんは、勤務先を辞めたことで収入が減少したこと、上記マンションから賃借人が退去して賃料収入が入らなくなったことから、生活費に苦慮して消費者金融等から借入れを繰り返した後、借金の返済ができなくなり、当事務所に相談に来られました。

2.当事務所の活動

Aさんの借入金の大部分が投資用マンションの購入資金であったこと、住宅ローンを組んで購入した自宅を手放したくないとの意向を示されていたことから、住宅資金条項付きの小規模個人再生の申立てを行うことになりました。
また、再生計画案では、Aさんの給与収入が安定しているものの収入額を考えると3年での弁済が難しいこと等を特別の事情として記載し、返済期間を5年にしてもらうよう上申しました。

3.解決と成果

小規模個人再生の申立ての結果、Aさんの現在の収支であれば再生計画は履行できる、返済期間を5年にする特別の事情も認められるとの判断をいただき、当初の債務総額を1080万円程度免除し、約270万円の計画弁済総額を5年間で支払う内容の再生計画が無事に認可されました。

4.弁護士の所感

今回のケースでは、Aさんが主に投資用マンション事業で借り入れた借金を返済するために新たな借金を繰り返してしまったことから、自己破産の申し立てを行っても免責不許可事由(浪費行為)が認められる可能性がある事案でした。
もっとも、Aさんが自宅を手放さないでそのまま居住したいとの意向があったことから、結果的に判断に迷うことなく住宅資金条項付きの小規模個人再生の申立てを行ったものです。
仮に、Aさんが自宅を所有していなかったり、自宅を手放す意向があった場合、今回のケースは自己破産と個人再生のいずれを選択するか微妙なケースであったと思います。
いかなる法的整理手続きを選択して借金問題を解決すべきかについては、なるべく早めに弁護士に相談することで問題点が把握でき、解決に向けて動き出すことが可能となると思います。

文責:弁護士 永野 賢二