Inheritance

Case 017 被相続人(母)死亡時の遺産が僅少(預貯金数万円程度)であったものの、被相続人名義の預貯金から生前に多額の現金出金があることを主張し、被相続人の預貯金を管理していた相続人より解決金を受領した事例

  1. 生前の不正出勤
  2. 遺産分割

担当弁護士永野 賢二
事務所久留米事務所

ご相談内容

女性

依頼主
Rさん(60代・女性)

福岡県在住のRさんの母親(被相続人)は平成31年に亡くなられ、Rさんを含めた兄弟3名が相続人となりました(被相続人の夫は既に他界していました)。
この点、被相続人死亡時における被相続人名義の財産は預貯金が数万円あるのみで、それ以外にめぼしい財産はありませんでした。なお、被相続人は、生前、長男であるAさんと居住しており、Aさんが被相続人の預貯金を管理していました。
一方、被相続人は、生前(平成26年ころ)、「1300万円程度の預貯金等があるため、私が亡くなったらこれを仲良く3等分してください」といった内容の手書きメモを残されていました。
そのため、Aさんを除くRさんら相続人2名は、5年程度で預貯金が全額無くなるのはおかしいということで、何らかの請求をAさんにできないかとのことで、当事務所に相談に来られました。

弁護士の活動

弁護士

当事務所は、Rさんから受領した被相続人の手書きメモに金融機関の記載があったことから、被相続人の預貯金に関する生前の取引履歴を調査したところ、被相続人の死亡時までの5年弱の間に総額で1700万円程度の出金ないし払い戻しが行われていることが発覚しました。
そのため、当事務所は、生前に被相続人の預貯金を事実上管理していたAさんに対し、上記現金出金が不当利得ないし不当行為にあたるため、法定相続分に応じた金額の返還を請求しました。
これに対し、Aさんから、出金したお金が被相続人のために使われたものであるとして、その具体的な使途、これを裏付ける資料が提出されましたので、明らかに被相続人のために費消されたと思われるものを除外し、その残額を返金するための交渉を粘り強く行いました。

解決結果

女性

その結果、被相続人の預貯金からの生前出金中の使途不明金、各相続人の特別受益(生前贈与)を踏まえて、Aさんが解決金としてRさんらに総額約400万円を支払う和解を成立させ、実際にこれを獲得することができました。

弁護士のコメント

弁護士

今回のケースのように、被相続人の死亡時に被相続人名義の金融資産(預貯金等)が存在しない場合であっても、被相続人の生前に本人名義の預貯金等から使途不明な出金があるような場合には、これらの出金が被相続人の意思に基づかない出金である旨主張し、これを実際に上記預貯金等を管理していた相続人に請求することができる場合があります。
そのため、被相続人の死亡時に遺産(預貯金等)はないと言われた場合であっても、諦めずに弁護士に相談されることをお勧めします。
松本・永野法律事務所では遺産相続に関する相談は初回無料で行っていますので、遺産相続でお困りの方は当事務所にご相談ください。