Inheritance

事例3(被相続人死亡から3か月以上経過した後に相続放棄申述が認められた事例)

  1. 相続放棄

依頼主Cさん(40代男性)、職業 会社員、負債 約8200万円

1.ご相談に至る経緯

静岡県田方郡函南町在住のCさんは被相続人の二男ですが、疎遠となっていた長男から、平成31年4月頃、被相続人の債権者から債務の存在を知らせる通知書が送付されてきたので相続放棄したとの連絡を受けました。Cさんは兄からの連絡を受けて、急いで、相続放棄の申述をしようと静岡県内で弁護士事務所を探しましたが、被相続人の死後3か月が経過しているので受任できないとのことで、手続はできていませんでした。そこで、当事務所で相続放棄の手続をしたCさんの兄の紹介で、当事務所にご依頼されました。

2.当事務所の活動

Cさんは、父が死亡した後3か月を経過してはじめて多額の負債の存在を知りましたが、Cさんは被相続人には遺産も負債もないと思っていたため、父の死後相続放棄の手続はとっていませんでした。
当事務所は、被相続人の死後3か月を経過した後の相続放棄申述を行うこととし、Cさんから法定単純承認に該当する行為を行っていないか詳細に聞き取った上、Cさんが被相続人の死後3か月を経過した後に相続放棄の申述を行うことがやむを得ないものであるとの申立書を作成しました。

3.解決と成果

相続放棄の申述が受理され、相続放棄申述受理証明書を取得することができたため、Cさんは、債権者に対して、証明書を送付し、債務を免れることができました。

4.弁護士の所感

本件においては、相続人が死亡して3か月以上が経過し、相続放棄が認められないとも思える事例でしたが、突然発覚した多額の負債であり、発覚してからは3か月が経過していませんでした。相続放棄の申述をしなかったことがやむを得ないといえる事情がある場合には、相続人死亡から3か月以上が経過していても相続放棄の申述が受理される可能性がありますから、なるべくはやめに法律家に相談して相続放棄の申述手続をとってください。

文責:弁護士 北島 好書