Divorce

事例18(不貞慰謝料300万円の請求に対し,訴訟で200万円を減額した事例)

  1. 男女問題

依頼主Rさん(30代女性)、請求額 300万円

1.ご相談に至る経緯

Rさんは、既婚者の男性と不貞関係にあり、それが男性の妻に発覚し、相手方である男性の妻から不貞慰謝料として300万円を請求されているということで、当事務所にご相談に来られました。なお、Rさん自身も既婚者でした。
また、事務所に来所されたときには、相手方は上記男性と離婚済みであり、相手方が依頼した弁護士から慰謝料を支払うように請求する書面が送られてきている段階でした。

2.当事務所の活動

Rさんから聞き取りを行ったところ、上記男性と肉体関係を持ったことは間違いないが、交際期間中に上記男性から暴力を振るわれたこと(上記男性はRさんに対する暴行で過去に警察からの逮捕歴もあるとのことでした。)、「Rさんの夫や勤務先に不貞関係をばらす」などと脅されていたため交際関係を解消できなかったといった事情があるので、減額の交渉をしてほしいとのことでした。
そのため、当事務所では、請求されている慰謝料の減額交渉等を行いましたが、折り合いがつかず相手方から訴訟を提起されました。
裁判では、Rさんの上記事情や相手方と上記男性との離婚原因がRさんと上記男性との不貞行為以外に原因があること等を主張立証しました。

3.解決と成果

その結果、総額100万円を毎月10万円(ただし、初回は30万円)ずつ分割で支払うという内容で訴訟上の和解が成立しました。

4.弁護士の所感

不貞慰謝料を裁判で請求された場合、相手方からの訴状がご本人のご自宅に送達されることになります。裁判所からの訴状の送達は特別送達という形で行われ、原則として、受送達者(名宛人)に直接交付して送達が行われることになります(これを「交付送達」といいます。 民事訴訟法第101条)。
そうすると、ご本人が既婚者であった場合、配偶者に訴状が届いていることがばれてしまい、結果として配偶者にも不貞の事実が発覚してしまうことがあります。
ご本人が配偶者に内緒のまま事件の解決を進めたいと考えている場合などは、当初から弁護士に依頼することで、相手方から送付される書類はもちろん、交渉によって訴状も弁護士事務所宛てに送付するよう相手方に依頼することができますので、結果として配偶者に不貞の事実が発覚せずに解決することも可能です。
今回のケースは当事務所に相談した当初から配偶者がRさんの不貞の事実を知っていたケースでしたが、不貞の事実が配偶者に発覚しておらず、配偶者に発覚しないままで事件の解決をしたいと考えているような場合は、早急に弁護士に相談の上、事件を受任してもらうことが重要と考えます。

文責:弁護士 永野 賢二