1. 患者からのクレーム対応について
かつては、医療機関は殿様商売、先生商売などと言われ、医師が患者に対して強い立場にあると考えられていた時代もありました。
しかし、今日では、ほとんどの医療機関が患者の満足度を高めるため努力し、情報公開や苦情を適切に処理するための制度を構築しています。
その一方で、医療訴訟が一般的に認知されるようになってきたことと平行して、些細なことから医療機関の責任を声高に叫ぶなど、医療機関に不当な要求が行われるケースも増えています。
今日の医療機関は、患者の苦情を適切に処理することと同時に、悪質なクレームを見分けること、そして悪質なクレームに対する対応を準備しておくことが必要になります。
医療機関に対するクレームとしては、以下の2つがあります。
①医療行為にミスがあったとして、謝罪や賠償を求めるなど、医療行為そのものに関するクレーム
②受付窓口や病院施設、駐車場の利用などに関する、医療行為そのものとは直接関係しないクレーム