Divorce

事例8(未婚者と偽って肉体関係を持った既婚者男性より、交渉で早期に約120万円を回収した事例)

  1. 男女問題

依頼主Hさん(30代女性)

1.ご相談に至る経緯

Hさんは、相手方男性と婚活パーティーで知り合いました。その相手方男性は、実は既婚者であったにもかかわらず、自分を未婚者であると偽ってHさんに交際を申し込んできました。
その相手方男性に好意を抱いたHさんは、上記交際申し込みに応じて相手方男性と交際を開始して肉体関係を持つようになりました。
それから約1年後、相手方男性は、Hさんからの連絡を無視するようになり、Hさんが心配になって相手方男性と何とか連絡を取ったところ、相手方男性から既婚者であることを聞かされました。
その後、相手方男性は、代理人弁護士を立ててHさん本人と交渉を行うことになりましたが、弁護士が提示してきた提案額に納得がいかないということで、当事務所にご相談に来られました。
なお、ご相談に来られた時点では、相手方男性の弁護士と交渉を開始して約1年10か月、相手方男性から既婚者であることを聞かされて約2年11か月が経過している状況でした。

2.当事務所の活動

当事務所としては、上記事実関係を確認した後、相手方弁護士に受任通知を送付して示談交渉を行いました。
また、上記のとおり、相手方男性が既婚者であることを聞かされて約2年11か月が経過している状況でしたので、早急に内容証明郵便で消滅時効の停止等の手続きを行う必要がありました。

3.解決と成果

相手方弁護士との交渉の結果、当初の相談時から約1週間で解決金121万円を毎月20万円ずつ分割で支払うという内容で任意に示談をすることができました。
また、相手方男性にはYさんに対する謝罪と今後婚活パーティーに一切参加しないことを約束させました。

4.弁護士の所感

既婚者男性が未婚者と偽って女性と肉体関係を持った場合、「人格権の侵害」などの理由で不法行為の成立を認め、独身と偽った側に慰謝料の支払いを命じている裁判例が存在します。
もっとも、上記慰謝料は、離婚の慰謝料や不貞慰謝料と比較すると低額なことが一般的ですし、仮に交際相手が既婚者であることを注意すれば知ることができたといった事情が認められれば、既婚者男性の妻から逆に不貞慰謝料を請求されるリスクも存在します。
また、不法行為発覚時から3年が経過してしまうと、相手方から消滅時効の援用をされる可能性があり、その際には慰謝料請求自体が不能になってしまいます。
そのため、上記慰謝料の請求を行う場合には、より慎重な対応が求められますし、リスク等も十分に理解して方針を決める必要があると思いますので、同様の事案でお困りの方はまずは弁護士に相談されてみてください。

文責:弁護士 永野 賢二