Divorce

事例13(ラブホテルの出入りが撮影された調査会社の報告書があるものの、相手方から有効な反論が提出された事例)

  1. 男女問題

依頼主Mさん(30代男性) 自営業、Mさんの妻 主婦、不貞相手 会社役員

1.ご相談に至る経緯

妻が不倫をしたことから、不倫相手に対して慰謝料請求したいとしてLさんから相談を受けました。すでに調査会社の報告書がある状態での相談でした。また、相談に来られた段階ではまだ奥さんに不倫について問いつめてはいない状況でしたが、それとは関わりなく奥さんの側から離婚を求められていました。

2.当事務所の活動

不貞の慰謝料については奥さんと不倫相手のいずれにも請求できることを説明しましたが、子ども(2人)のことも考えると奥さんからはお金をとりたくないとの意向でしたので、慰謝料請求は不倫相手に対してのみ行うこととして受任しました。
また、親権については争いがないことや、分与の対象となるこれといった財産もなかったことから、離婚についてはとりあえず弁護士をつけず、本人と奥さんで話し合ってもらうこととしました。

3.解決と成果

慰謝料請求について、調査会社の報告書があるにもかかわらず相手方が不貞行為の存在を否定したことから、裁判になりました。調査会社の報告書は、ラブホテルへの出入りを写真に収めたものであり、通常であればそれだけで不貞行為の存在が立証できるものでしたが、今回の事案では相手方から不貞行為の存在に疑問を抱かせる反証がなされたため、不貞行為の存在自体が争いとなりました。
しかし、こちらの反論や尋問などによって、裁判官に対し不貞行為があった可能性が高いとの心証を与えることができ、結局、若干の譲歩はしたものの不貞行為を前提とする慰謝料額に近い金額での和解が成立しました。
離婚については、本人同士の話し合いで、調停に至ることなく協議離婚が成立しました。

4.弁護士の所感

配偶者と不貞相手のラブホテルへの出入りがわかる調査会社の報告書がある場合、通常はそれだけで不貞行為の立証としては十分であり、慰謝料を増額する事情や減額する事情が裁判の争点となる場合がほとんどです。
しかし、稀に相手方から有効と思われる反論がなされることがあり、裁判官の判断を揺るがせることがあります。このような場合、弁護士のような専門家でなければ反論に対する有効な再反論をすることが困難なケースが多いでしょう。
今回は弁護士が依頼を受けた後で相手方から上記の反論がなされたケースですが、弁護士をつける前に相手方から有効な反論がなされた場合、ぜひ弁護士に相談されることをお勧めします。
文責:弁護士 鶴崎 陽三