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事例15(家計を改善することによって,再生計画の履行が可能となり、個人再生申立を行った事例)

  1. 個人再生

依頼主Oさん(40代男性)、職業 会社員、借入先  消費者金融・クレジットカード会社、債務総額 約1000万円

1.ご相談に至る経緯

精神疾患のある配偶者が浪費を繰り返したため家計が悪化し、借金の増大もあって、毎月の返済が困難になった為、なんとかしたいと当事務所に相談に来られました。
当事務所は、借金増大の原因を詳しく聞き取り、方針として、自己破産や個人再生の手続を説明したところ、Oさんは個人再生手続をとることを希望されました。

2.当事務所の活動

当事務所は、各債権者に対して受任通知を発送し、債権額を把握しました。すべての債権者からの取引履歴などがそろうまでに約1ヶ月半程度の期間を要しました。
その後、申立に必要な書類の収集をおこない、再生計画案を作成するのですが、再生計画の通りOさんが履行することができるかを判断するために、Oさんには、毎月の家計表を作成して頂きました。
ところが、Oさんの作成する家計表は食費や娯楽費などの支出が多額すぎて、収支のバランスがとれず、再生計画案を履行することが危ぶまれる状態のものでした。
そこで、当事務所は、家計表の問題点を指摘し、家計改善についての指導を根気よく行いました。
その結果、様々な費目において支出をコントロールすることに成功し、個人再生の申立を行うことができました。

3.解決と成果

本件については、個人再生委員が選任されてもおかしくない事案とも思われましたが、家計の改善により履行可能性が認められ、再生計画案の通り認可が下りました。

4.弁護士の所感

本件依頼は,債務増大の理由について、精神疾患のある配偶者の浪費が家計を圧迫していたことが問題でした。Oさんは家計をコントロールできておらず、再生計画を履行できるか危ぶまれる状況でした。しかしながら、Oさんは自己破産をする意思はなく、個人再生を希望されましたので、なんとか家計を見直し、返済資金を捻出する必要がありました。
これまでの支出の見直しは困難を極め、特に精神疾患のある配偶者の説得や、Oさんが家計をコントロールすることに時間を要することとなりました。
自己の家計についてきちんと把握できていないことが、浪費や借金の大きな原因となることがあります。そのような場合には、なるべく早めに専門家に相談することで、問題点が把握でき、解決に向けて動き出すことが可能となると思います。

文責:弁護士 北島 好書